今回はどの企業で少なからず取り組みを行うコンプライアンス教育の中でも倫理観、社会規範をどのように学ぶかについて、解説していきます。
この記事は以下の問題意識のある担当者におすすめ!
◯コンプライアンスをより遵守できるような取り組み方法を模索している
◯繰り返し行うためコンプライアンス教育のこれまでとは違う視点が欲しい
◯法令知識のみでなく、倫理観、社会規範といった点の教育方法について検討したい
グラスルーツ株式会社が専門に行う領域
グラスルーツ株式会社では、学習内容を自分のこととして捉えていただくために、ビジネスゲームや漫画、アニメなどを活用した体験や感情を軸にした学習ツールの制作を行なっています。
この立場でコンプライアンス教育を考える場合、重要なことは法令知識のみならず、いかにして自分自身で止めをかける教育を行えるかです。
これまで、法律といえば弁護士という構図が一般的でしたが、これに加えて、自分統制するという点において専門的なやり方や学習方法が求められるように感じています。
企業内において、知識学習の次のステップを検討されるのであれば、ぜひ具体的ツールについてもご覧ください。
コンプライアンス定義の拡張と倫理観や社会規範
さて、コンプライアンスの定義は近年拡張され、法令、社内ルール他、社会の要請に応えることや社会規範、倫理観といった部分まで含まれるようになってきました。この理由については、別記事でご確認ください。
多くの企業でのコンプライアンスの中心は、企業を取り巻く法令内容の学習ですが、これらに加えて、企業倫理や社会規範についても学習の機会も考える必要があります。
しかし、多くの企業では、企業倫理や社会規範についてどのように学習させるべきかを悩んでいます。なぜなら、法律とは異なり、実態や正解を示しにくいからです。
倫理観・社会規範とはそもそも何か
社会規範とは、社会の中で周りの人から期待される意見、態度、行動のことでです。
法律と異なる点は、法律は文言で示してあるのに対して、社会規範は文字で示されているものではなく、長い時間をかけて定着してきた考え方などが中心です。倫理観はその前提となるような考え方だと捉えることができます。
そして、教育する上での難しさはどの考え方が正解なのかがわかりにくい、もしくは無い点です。社会規範の中身は、非常に抽象的でざっくりとした周囲の期待の集まりと捉えることができます。
法律知識の学習方法と社会規範の学習方法の異なる点
①画一的や答えがないのが社会規範の学習
社会規範に応えるためには、周囲の意見や考えを聞けなければいけません。そして、より大切なことは自分なりの考えを持ち発信していくことです。
これらの学習方法を考えた場合、web学習などの画一的な回答を示すような知識習得のあり方は不向きだといえます。どちらかといえば、考え方や主義、立場によって行動や対応は変わるはずですから、これらを深めていく学習の仕方が望ましいと考えられます。
②他人の回答を見ることにも意味がある
社会規範、倫理観の学習では他人の回答を知ることにも意味があります。
法令教育によくある従来のe-Learning学習では、他人に回答をみていわゆるカンニングをして終わらす人もたくさんいます。
しかし、社会規範、倫理観を問う学習では他人の回答をみることにも意味があります。むしろ、複数の回答を見る方が考え方の幅が広がるというメリットが得られます。その意味では、e-Learningで倫理観・社会規範の学習を実施しても十分な効果が得られるはずです。
③自分自身で深く考える
法律の学習の場合、その半分は法律知識の学習です。
一方、この社会規範、倫理観の学習方法の最大の特徴は自分の頭で深く考えることです。このことは結果的に、社会規範、倫理観の学習だけでなく、法令を深く理解して、何故それがダメなのかを深く考えることに繋がります。
④量よりも質を重視
この学習方法は、解答のあるものではありません。そのため、いくつも回答することも悪くはありませんが、じっくり一問に回答することがとても大切です。
これらの社会規範、倫理観の学習内容で、グラスルーツ株式会社では以下の方法で社会規範の検討学習を推進しています。
社会規範、倫理観を問いかける質問事例
もう少し具体的な質問事例をみていきます。
例えば、以下のような質問内容が、漫画の物語やビジネスゲームの中で展開されていきます。
【状況】
小学校で友人で隣同士になったaさんとbさん。ある日aさんは、意図せずに身体の一部がbさんに当たってしまい、bさんは痛い思いをしました。
【aさんの意見】
bさんは、aさんに痛い思いをしたから謝って欲しいと伝えました。
【bさんの意見】
意図して当たったわけではないので、痛い思いをさせたが、悪いわけではないので謝る気はない
【問いかけ】
さて、あなたがaさんの立場なら、どのような考え方に従って、どのような対応をしますか。
例えば、上記のような例を物語化、もしくはビジネスゲーム化して問いかけを行っていきます。
グラスルーツ株式会社では、感情や体験を加えた学習方法を強く推進しています。
①漫画を活用して、個別の回答送付
社会規範の学習には、漫画のような物語を活用して倫理観を問う話を読んでいただきます。
これらの倫理観を問う質問には、正解はありません。なぜなら、主義、主張などが異なるためです。この学習方法は、正解を求めるのではなく、自分なりの考え方を表現してもらうことが大切です。
物語を読んで、自分なりの考え方を回答する。このシンプルなやり取りでも、十分な学習になりうると考えています。
②ビジネスゲームを活用した意見交換
もう一つの学習方法は、ビジネスゲームを活用して、自分自身で手を動かしながら、ゲームを進める過程で、他者と意見交換をするという内容です。
ビジネスゲームは、その会社オリジナルで制作することも可能です。オリジナルのビジネスゲームであれば、よりその会社に見合った事例を活用しながら、倫理観・社会規範を学習することができます。
いかがでしたか? コンプライアンス遵守をもう一歩深めて、徹底していきたい。そんな企業担当者様には、是非取り組んでいただきたい内容です。
グラスルーツ株式会社は、知識を単に学習するのではなく、定期的な啓発をより効果的にするためのコンテンツ制作をご提案しています。
ご興味いただけました、グラスルーツ株式会社高橋までご連絡ください。
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