今回は、教育ゲームを制作する際に大きなポイントとなる運の要素を入れるか否かについて解説していきます。
研修でゲームを設計するときに、目的は大事ですが、目的を達成するための体験が必要になります。その体験そのものが、運なのかそうでないのかはより重要になったきます。
◯運の要素が入らないゲーム性の特徴
運の要素が入らないゲーム性は、例えば、謎解き、神経衰弱などの例がわかりやすいと思います。
神経衰弱は、記憶を頼りにゲームを実施していくことが大前提です。つまり、記憶力が高い人が勝つ仕組みになっています。これは謎解きなどにも同じようなことがいえます。特定の能力が必要で、その能力が高い人がいる場合はどうしてもその人が有利に働きます。
このことが、運のないゲームの特徴です。
◯スポーツのルールにも同じようなことが起きる
少し余談になりますが、例えばバレーボールは、全く同じ能力が備わっている人で、アタック、ブロックなどをする場合に背の高い人が有利です。これは私の経験でもあるのですが、いくら背の低い人がジャンプ力があったとしても背の高い人が有利です。なぜなら、ジャンプ力があるということは、滞空時間が長いことであり、着地までの時間が長くなることを意味するからです。つまり、次の行動のことまで考えると、背の高い人が有利です。
◯運の要素が入るゲーム性の特徴
運の要素が入る事例は、サイコロで何かを進めるケースです。サイコロの出目は運できまります。運できまるということは、能力の差を一切問わないということです。
裏返すと、競争などをする場合、運要素が強すぎると運で決まるから仕方ないと感じて面白みを感じなくなる可能性があります。
要するに、それぞれ良いところと悪いところが両方存在していることになります。
◯面白みを感じるゲームは、運の要素のバランスが良い
先程、バレーボールの例をだしたましたが、背の高い人が有利な事実がまるでわかっていたかのように、背の高い人が苦手な領域が用意されています。それはレシーブという行為です。リベロと言われるレシーブ専門の人はほとんどブロッカーよりも身長が低いです。その理由は、レシーブは足元付近の動きが多いこと、動く量などが関係しています。
このように、運の要素が入らない分、役割やチームプレイといった複雑さが入ります。これらの要素が、ゲームのバランスを良くしています。
つまり、どの程度運の要素を入れるかを調整することで随分と面白くなる可能性があります。
ぜひ、こんな視点でも考えてみてくださいね。
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