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なぜ中堅社員はリーダーになれないのか?「自分視点」から「組織視点」へ変える方法

  • 2 日前
  • 読了時間: 14分

中堅社員のリーダーシップ不足に悩む企業が増えている


「中堅社員がなかなかリーダーとして成長しない」

「仕事はできるが、周囲をまとめることができない」

「管理職候補が育たず、組織の将来が不安」

このような悩みを抱える企業は増えています。中堅社員とは、一般的には入社数年から10年前後の社員を指します。業務経験を積み、現場では中心的な存在になっている一方で、まだ管理職ではありません。


そのため、

「自分の仕事を確実に行う」という役割から、「周囲を動かし、チームとして成果を出す」

という役割へ変化する時期でもあります。しかし、この変化は自然には起こりません。

仕事ができるようになったからといって、必ずしもリーダーシップが身につくわけではないからです。


中堅社員のリーダーシップが育たない5つの原因

中堅社員のリーダーシップが育たない原因

原因1:プレイヤーとして評価され続けてきた


中堅社員のリーダーシップが育たない大きな理由は、これまで求められてきた役割と、これから求められる役割が変化していることです。

若手社員の場合、評価されるポイントは明確です。


指示された仕事を正確に行う

専門知識を身につける

個人として成果を出す

つまり、「自分自身が成果を出すこと」が重要でした。しかし、中堅社員になると求められることは変わります。


例えば、「自分が10件の仕事を処理した」よりも、「チーム全体が成果を出せる仕組みを作った」ことが重要になります。

ところが、プレイヤーとして優秀だった社員ほど、この変化に戸惑うことがあります。

「自分でやった方が早い」

「任せるより自分で対応した方が品質が高い」

という考えになり、仕事を抱え込んでしまいます。これは責任感が強い人ほど起こりやすい問題です。しかし、リーダーの役割は自分一人で成果を出すことではありません。

メンバーの力を引き出し、チーム全体で成果を出すことです。



原因2:リーダー経験を積む機会が少ない


リーダーシップは、研修で知識を学ぶだけでは身につきません。

実際に人を巻き込み、判断し、問題を解決する経験を通じて育っていきます。

例えば、リーダーのしていると以下のような場面があります。

意見が違うメンバーをまとめる

他部署と調整する

限られた時間で優先順位を決める

トラブル発生時に判断する

周囲に協力を依頼する

これらは、実際に経験しなければ身につきません。しかし企業では、

「まだ管理職ではないから」「失敗させられないから」

という理由で、中堅社員に責任ある経験を任せる機会が少ない場合があります。


その結果、「管理職になってから突然リーダーシップを求められる」という状態になります。リーダーシップは役職ではなく、経験によって育つ能力です。

中堅社員の段階から、小さなリーダー経験を積ませることが重要です。


原因3:周囲を見る視点が不足している


中堅社員になると、自分の担当業務だけではなく、周囲を見る力が必要になります。

しかし、仕事に慣れてくるほど、「自分の担当範囲」に意識が集中してしまうことがあります。

例えば、

「自分の仕事は終わった」

「問題が起きているのは別の部署」

という考え方です。

しかし、組織では一つの仕事が複数の部署や人によって成り立っています。営業、製造、管理、品質など、それぞれの立場には異なる目的があります。

営業は顧客満足を重視する。

製造は品質や効率を重視する。

管理部門はルールやリスクを重視する。

それぞれの立場を理解しなければ、組織全体として最適な判断はできません。リーダーには、自分の担当だけではなく、全体を見る視点が求められます。


原因4:後輩との関わり方が分からない

中堅社員になると、後輩指導を任される機会が増えます。

しかし、

「どのように教えればよいかわからない」

「注意すると嫌われそうで言えない」

「自分と同じようにできると思ってしまう」

という悩みを抱える人も多くいます。

特に、自分自身が努力して成長してきた社員ほど、

「なぜ同じことができないのか」

と感じてしまうことがあります。しかし、後輩にはそれぞれ異なる価値観や成長スピードがあります。リーダーに必要なのは、自分のやり方を押し付けることではありません。

相手の状況を理解し、成長を支援する力です。



原因5:リーダーシップを「強く引っ張ること」と誤解している


リーダーシップという言葉から、

「強い発言力が必要」

「人を引っ張るカリスマ性が必要」

と思う人もいます。しかし、現在求められるリーダーシップは、それだけではありません。

例えば、

周囲の意見を聞く

必要な情報を共有する

メンバーが動きやすい環境を作る

課題を発見して改善する

こうした行動もリーダーシップです。つまり、リーダーとは「一番目立つ人」ではなく、「チームが成果を出せる状態を作る人」です。



中堅社員に求められるリーダーシップとは?

中堅社員に求められるリーダーシップの内容とは

では、中堅社員には具体的にどのようなリーダーシップが求められるのでしょうか。

管理職のように正式な権限を持っていない中堅社員の場合、役職によって人を動かすことはできません。そのため必要になるのは、「影響力によって周囲を動かす力」です。

中堅社員に求められるリーダーシップは、主に以下の4つです。



1. 自ら課題を発見して行動する力


中堅社員になると、指示された仕事をこなすだけでは不十分になります。

現場をよく知る立場だからこそ、

「もっと改善できることはないか」

「このままでは問題になることはないか」

と考え、自ら行動することが求められます。


例えば、

「以前からこの方法でやっているから」と変化を避けるのではなく、

「もっと効率的な方法はないか」

「他の人が困っていることはないか」

と考えることが重要です。

リーダーシップの第一歩は、役職ではなく当事者意識です。

自分の担当業務だけを見るのではなく、組織全体の課題に目を向けることから始まります。



2. 周囲を巻き込むコミュニケーション力


リーダーシップにおいて重要なのは、自分の考えを一方的に伝えることではありません。

周囲と協力しながら、目的に向かって進む力です。

仕事では、自分一人では解決できない問題が多くあります。例えば、新しい業務改善を進める場合でも、

現場担当者の協力

他部署との調整

上司への説明

関係者との合意形成

が必要になります。このとき重要なのは、「自分の意見を通すこと」ではなく、

「相手の立場を理解しながら、共通の目的を作ること」です。

中堅社員には、個人の能力だけではなく、人と人をつなぐ役割が求められます。


3. 判断力と優先順位を決める力


中堅社員になると、仕事の中で判断を求められる場面が増えます。すべての仕事に同じ時間や労力をかけることはできません。

そのため、

「何を優先するべきか」

「どこにリスクがあるか」

「誰に相談すべきか」

を考える力が必要になります。

特にリーダーになると、正解がない状況で判断しなければならない場面があります。

例えば、

顧客の要望にどこまで対応するか

品質と納期のどちらを優先するか

短期的な利益と長期的な信頼のどちらを重視するか

などです。

こうした判断力は、実際の状況を想定した経験によって磨かれます。



4. メンバーを成長させる力


リーダーになると、自分が成果を出すだけでは評価されません。

周囲の成長を支援し、チーム全体の能力を高めることが求められます。

そのためには、

相手の状況を見る

適切な仕事を任せる

必要なサポートをする

成長につながるフィードバックをする

ことが必要です。しかし、この能力は経験がなければ身につきません。

中堅社員の段階から、後輩育成やチーム活動を経験させることが重要です。



5.全体視点、全体最適視点を持つ


1から4の前提となるのは、全体視点、全体最適視点を持つことです。言い換えるなら、求められる役割から見えることでしょうか。全体をどこにおくかによってマネジメントする内容は変わります。これまでは、自分自身の業務のマネジメントだったことが、チーム全体へとマネジメントの範囲は変わります。この全体が変わったことを理解していないと、全て自分ができると勘違いしてしまいます。

全体が深く、広く変わるということは、扱う資源の量が増えるということです。この理解があれば自分が全て行うことがいかに無駄で効率が悪いことかを想像できます。全体視点にたったときに、同じ時間を使って最大の効果を上げるために何ができるかを考えることが大切です。


優秀なプレイヤーほどリーダーになれない理由


企業ではよく、「仕事ができる人をリーダーに昇格させたが、うまくいかなかった」

ということがあります。

これは、プレイヤーとして必要な能力と、リーダーとして必要な能力が異なるためです。


プレイヤーは、「自分の能力を高める」ことが重要です。

一方、リーダーは、「周囲の能力を引き出す」ことが重要になります。

例えば、営業成績がトップの社員がいたとします。その人は、

商品知識が豊富

顧客対応が上手

行動量が多い

という強みがあります。

しかし、その方法をそのまま後輩に教えても、同じ成果が出るとは限りません。

なぜなら、人によって経験や考え方が違うからです。リーダーには、「自分ができる方法」

ではなく、「相手が成長できる方法」を考える力が必要です。この視点の転換が、中堅社員にとって大きな成長ポイントになります。


中堅社員のリーダーシップを育てる方法

リーダーシップを育てる方法

では、企業はどのように中堅社員のリーダーシップを育てればよいのでしょうか。リーダーシップを育てるために最も重要なことは、全体視点を獲得することです。経営における全体視点とは、人、モノ、カネ、情報などの資源を組み合わせて成果を出すことです。その視点を獲得することが最も大切なこです。人の育て方、お金の知識などはこれらを構成する一部であって全体ではありません。全体視点を得るためには次の3つの方法が有効です。


方法1:役割を明確にする


まず重要なのは、中堅社員に期待する役割を明確にすることです。

「もっとリーダーシップを発揮してほしい」という曖昧な指示では、社員は何をすればよいかわかりません。例えば、

後輩への声掛けを増やす

チームの課題を発見する

会議で意見を出す

他部署との調整役になる

など、具体的な行動レベルに落とし込む必要があります。リーダーシップは性格ではなく、行動によって発揮されるものです。


方法2:小さなリーダー経験を増やす


リーダーシップを育てるには、実際に経験することが重要です。

いきなり大きなプロジェクトリーダーを任せる必要はありません。

例えば、

新人教育担当

業務改善活動の担当

社内イベントの企画

小規模プロジェクトの責任者

など、小さな責任ある経験から始めることができます。重要なのは、成功だけではなく失敗から学ぶ機会を作ることです。「なぜうまくいかなかったのか」「どうすれば周囲を巻き込めたのか」を振り返ることで、リーダーとしての視点が育ちます。


方法3:全体最適視点を体験する


リーダーシップ研修というと、講師の話を聞く座学をイメージする企業も多いでしょう。

しかし、リーダーシップは知識だけでは身につきません。そして、リーダーとプレーヤーの最も明確な違いの一つは、全体最適視点で行動ができていることです。

重要なのは、

「自分はどんな行動をしているのか」

「チームでは何が起きているのか」

を体験することです。現場での小さな体験に加えて効果的なのが、ビジネスゲームなどの体験型研修です。ゲームでは、参加者が実際に意思決定を行います。

例えば、

限られた情報の中で判断する

メンバーと協力する

意見の違いを調整する

チーム全体の成果を考える

といった経験ができます。

実際の業務では失敗できないことも、研修では安全な環境で試すことができます。

そのため、

「自分は自分の意見を押し通していた」

「情報共有が不足していた」

「他の人の考えを聞くことが重要だった」

など、自分自身の課題に気づくことができます。

リーダーシップは、一部の才能ある人だけが持つものではありません。適切な経験と振り返りによって、誰でも育てることができます。

中堅社員が周囲に影響を与える存在へ成長することで、組織全体の成長にもつながります。


個別視点から全体視点へ転換する体験型ビジネスゲーム


組織で成果を出すためには、自分の担当業務だけを見る「個別視点」から、チームや組織全体を見る「全体視点」への転換が必要です。

しかし、実際の職場では、それぞれが異なる役割や目標を持っているため、自然に全体視点を持つことは簡単ではありません。また、小さくてもより多くの経験も持たせるためには、現場の経験に加えて疑似体験を提供することも大切です。

体験型ビジネスゲームでは、参加者が異なる立場や制約の中で意思決定することで、個人最適ではなく全体最適の重要性を学ぶことができます。


部課長ゲーム

部課長ゲーム

部門ごとの最適から、会社全体の最適へ

個別視点

部課長ゲームでは、参加者はそれぞれ異なる部門や役割を担当します。

それぞれの立場では、当然ながら優先したいことが異なります。

例えば、


営業部門:売上を伸ばしたい

製造部門:効率や品質を守りたい

管理部門:ルールやリスクを抑えたい


というように、自分の部門にとって良い判断をしようとします。

これは現実の会社でも同じです。

営業は「顧客の要望に応えたい」と考え、製造は「無理な納期は品質低下につながる」と考える。どちらも間違っていません。しかし、自部門の利益だけを考えると、会社全体では問題が発生します。

ゲームを通じて、それぞれの立場目的を理解しながらどのような行動をとるべきかを考えることができます。

部課長ゲームでは、部門間の利害調整を通じて、経営視点・全体最適の考え方を学びます。



地図作成ゲーム

地図作成ゲーム

自分が持つ情報だけではなく、チーム全体の情報を活かす

個別視点

地図作成ゲームでは、参加者ごとに異なる情報を持っています。

自分の手元にある情報を見ると、

「この情報が正しい」

「自分の考え方で進めればよい」

と思いがちです。

しかし、自分だけの情報では正しい地図を完成させることはできません。

例えば、

Aさんは道路情報を持っている

Bさんは建物情報を持っている

Cさんは位置関係の情報を持っている

というように、それぞれが部分的な情報しか持っていません。

正しい成果を出すためには、「自分の情報を主張する」

だけではなく、「他者の情報を理解し、組み合わせる」必要があります。

このゲームでは、

情報共有の重要性

相手の話を聞く姿勢

全体像を見る力

を体験できます。

職場でも同様に、自分の部署や担当範囲だけを見るのではなく、周囲の情報を集めながら判断することが重要です。

特に中堅社員やリーダーには、「自分だけが知っている情報」ではなく、「チームとして持っている情報」を活用する力が求められます。




業務改善コンセンサスゲーム

業務改善コンセンサスゲーム

業務改善コンセンサスゲームは、自分自身の希望するあるべき姿、チーム全体の望むあるべき姿を比較するゲームです。自分が職場に求める姿として、「挨拶ができる職場」を求めるとします。一方で、チーム全体では「成果を求める組織」だったとします。こお2つの意味は当然違います。この違いを知るところまでが業務改善コンセンサスゲームの内容です。違いがわかれば、どちらを優先させるか、両立させるかなど、全体最適を踏まえて個別最適目標ができるような調整を加えていくことができます。


中堅社員のリーダーシップ育成につながる理由

中堅社員に求められるのは、単に仕事ができることではありません。

必要なのは、

「自分の仕事を成功させる力」

から、「周囲と協力して組織として成果を出す力」

への成長です。そのためには、


他部署の立場を理解する

情報を共有する

意見の違いを調整する

全体最適で判断する

という経験が必要になります。

部課長ゲーム、地図作成ゲーム、業務改善コンセンサスゲームは、それぞれ異なる角度から、個人最適から全体最適への転換を体験できる研修ゲームです。




まとめ


中堅社員のリーダーシップが育たない背景には、


プレイヤー意識から抜け出せない

周囲を巻き込む経験が不足している

チーム全体を見る視点が不足している

後輩育成の経験が少ない

リーダーシップの意味を誤解している

といった原因があります。企業が次世代リーダーを育成するためには、知識を伝えるだけではなく、実際に考え、判断し、協力する経験を提供することが重要です。体験型研修やビジネスゲームは、中堅社員がリーダーとして必要な視点を身につける有効な方法の一つです。

個人として優秀な社員を、組織を成長させる人材へ変えていくこと。それが中堅社員育成における重要なテーマです。


中堅社員向けビジネスゲーム、研修内容にご興味いただけましたら、グラスルーツ(株)高橋までご連絡ください。



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