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オリジナルすごろく制作で重要なテストプレイとは?実際に確認する6つのポイントと改善方法

8 時間前
読了時間: 14分

オリジナルすごろくやビジネスゲームを制作するとき、企画やデザインと同じくらい重要なのが「テストプレイ」です。

ゲームの目的やルールを決め、盤面やカードをデザインすれば、ゲームが完成するわけではありません。


実際にプレイしてみると、企画段階では気づかなかった問題が次々と見つかります。

例えば、盤面の文字が読みにくい、想定していた時間内にゲームが終了しない、ルールが複雑で参加者が理解できない、ゲームの途中で退屈する人が出てしまう、といった問題です。

また、テストプレイを通じて、お客様から新しいアイデアが生まれることもあります。

しかし、新しいルールを追加することで、もともとのゲームの仕組みと矛盾してしまう場合もあります。

こうした問題を一つ一つ確認し、改善していくことがテストプレイの役割です。


グラスルーツ株式会社では、企業向けのオリジナルすごろくや研修ゲームの制作において、対面でのテストプレイを重視しています。

この記事では、実際の制作現場で確認している6つのポイントと、テストプレイを通じてゲームを改善する考え方をご紹介します。


1.なぜオリジナルゲーム制作にテストプレイが必要なのか

オリジナルのすごろくイメージ
弊社内で作成するゲームのサンプル画像

オリジナルゲーム制作では、最初にお客様の目的や要望を伺い、それに合わせてゲームのルールや構成を考えます。


例えば、採用活動で会社の仕事内容を理解してもらいたい、社史を楽しく学んでもらいたい、社員同士のコミュニケーションを促進したいなど、制作目的はさまざまです。

こうした目的に合わせて、すごろくのマス、カード、得点方法、終了条件などを設計していきます。


しかし、企画書やルール説明書の段階では、ゲームが実際にどのように進行するかを完全に予測することはできません。

サイコロの出目によってゲーム時間が変わることもあれば、参加者が想定とは違う行動を選択することもあります。

また、ルールとしては問題がなくても、実際に遊んでみると面白さが不足していたり、参加者同士の会話が生まれにくかったりすることもあります。

ここで重要なのは、ゲームのルールが成立していることと、参加者にとってよいゲームであることは、必ずしも同じではないという点です。

例えば、サイコロを振ってコマを進めるだけでも、すごろくとしては成立します。


しかし、企業向けのオリジナルすごろくでは、それだけでは十分とは限りません。

参加者にどのような体験をしてもらいたいのか、ゲームを通じて何を感じてほしいのかによって、必要な仕組みは変わります。

テストプレイは、企画段階で考えたゲームが、実際にその目的に合っているかを確認するための重要な工程です。


2.テストプレイで確認する6つのポイント


グラスルーツでは、ゲームの進行や面白さだけでなく、盤面の見やすさ、使用する道具、ルールの整合性なども確認しています。


① 盤面の文字の大きさを原寸サイズで確認する

テストプレイ用に作成した実際の盤面
A2サイズ、ポイント12を中心とした実際のテスト用画像

すごろくの盤面には、マスの説明、イベント、選択肢など、さまざまな文章が入ります。

しかし、盤面に掲載できる文字量には限りがあります。

文字を大きくすれば読みやすくなりますが、その分、マスの中に掲載できる情報は少なくなります。

反対に、文字を小さくすれば多くの情報を掲載できますが、読みづらくなってしまいます。

さらに、文字を詰め込みすぎると余白がなくなり、デザインの面白さや見た目の楽しさが損なわれる可能性もあります。


そのため、文字の大きさは単に読みやすさだけでなく、情報量やデザインとのバランスを考えて決める必要があります。

また、ゲームを利用する対象者によっても適切な文字サイズは変わります。

例えば、比較的若い従業員が多い会社と、幅広い年代の従業員が参加する会社では、読みやすいと感じる文字の大きさが異なる場合があります。

退職前の従業員を対象とした研修などでは、特に文字の見やすさに配慮することもあります。

そこで、テストプレイでは、できる限り実際に使用する盤面と同じ大きさで試作品を用意します。

文字の大きさについても、実際の印刷サイズで確認します。

パソコンの画面上では問題なく読める文字でも、原寸大で印刷すると小さく感じることがあります。また、盤面を机に置いて複数人で囲む場合、参加者の座る位置によっても読みやすさが変わります。

テストプレイでは、実際の使用場面に近い環境で確認することが重要です。


② お客様と一緒にルールを改善する

一緒に改善していく

ゲームのルールは、企画段階で完成しているとは限りません。

実際にプレイしてみると、想定していなかった問題が見つかることがあります。

例えば、ゲームの進行が単調になってしまう、特定の選択肢ばかりが選ばれる、ルールの説明が複雑で理解に時間がかかる、といった問題です。

このような場合、ルールを追加したり、反対に不要なルールを削除したりしながら改善します。

ただし、ルールを増やせばゲームが面白くなるとは限りません。

新しい仕組みを追加することで選択肢が増える一方、説明が難しくなったり、ゲーム時間が長くなったりすることもあります。

逆に、ルールを減らすことでゲームの目的が明確になり、参加者が楽しみやすくなる場合もあります。


ここで大切にしているのが、お客様との対話です。

グラスルーツでは、制作会社だけの判断でルールを確定するのではなく、お客様がゲームで何を実現したいのかを確認しながら改善を進めます。

例えば、お客様が「もっと参加者同士の会話を増やしたい」と考えているのであれば、単純にイベントを増やすのではなく、参加者が話し合う必要のある仕組みを検討します。

一方、ゲームの進行時間を短くしたいのであれば、ルールを簡略化する方向が適しているかもしれません。

重要なのは、どのような変更が正しいかを一方的に決めることではなく、お客様が大切にしたいことを理解したうえで改善することです。

そして最終的には、お客様自身が「このルールでよい」と納得できる状態を目指します。



③ 改善したルールでもう一度プレイする


テストプレイで問題を発見し、ルールを変更したとしても、それだけで改善が完了したとはいえません。

変更したルールが実際に機能するかを確認する必要があります。

例えば、ゲーム時間を短縮するために一部のルールを削除した場合、確かに時間は短くなるかもしれません。

しかし、その変更によってゲームの面白さまで失われてしまう可能性があります。

また、新しいルールを追加した結果、別のルールとの関係で予想していなかった問題が生まれることもあります。

そのため、ルールを変更した後には、再びプレイして確認します。

必要に応じて、さらに変更を加え、もう一度プレイすることもあります。

こうした改善と再プレイを繰り返すため、対面でのテストプレイには相応の時間が必要です。


グラスルーツでは、テストプレイに3時間程度かかることを想定しています。

これまでには、1日で約7時間にわたってテストプレイを行ったこともあります。

もちろん、すべてのゲームで長時間のテストが必要になるわけではありません。

ルールの複雑さや制作内容、確認する項目によって必要な時間は変わります。

大切なのは、決められた時間内に確認を終えることではなく、必要な問題を発見し、お客様が納得できるところまで改善を進めることです。

これまでの経験を生かし、問題の原因を整理して適切な改善方法を提案することで、限られた時間を有効に使うことも重要です。


④ サイコロやコマなど、使用する物品を確認する

柔らかいサイコロと固いサイコロ
やわかくて大きなサイコロ・小さくて固いサイコロ

すごろくでは、サイコロやコマなどの道具を使用します。

こうした道具は、単にゲームを進行させるためのものではありません。

道具の種類によって、参加者の体験やゲームの雰囲気が変わることがあります。

例えば、サイコロを考えてみましょう。

硬いサイコロを机の上で振ると、音が響くことがあります。

小規模な研修であれば問題にならなくても、複数のグループが同時にプレイする会場では、サイコロの音が気になる場合があります。


一方、柔らかい素材のサイコロを使用すれば、音を抑えることができます。

また、大きなサイコロを使用すると、それを振る行為そのものが楽しい演出になることもあります。

つまり、同じサイコロでも、素材や大きさによってゲームの印象が変わるのです。


コマについても同様です。

小さなコマは盤面のスペースを取らない一方、参加者から見えにくかったり、動かしにくかったりすることがあります。また、コマの色や形状によって、プレイヤーの区別のしやすさも変わります。

ゲームのルールだけを考えている段階では、こうした細かな問題まで気づかないことがあります。

テストプレイでは、実際に使用する物品を確認しながら、ゲームの内容や実施環境に適したものを検討します。


⑤ ルールに必要なコンポーネントを検証する


ゲームを設計している段階では、必要となる道具がすべて明確になっているとは限りません。

ここでいうコンポーネントとは、ゲームで使用するカード、チップ、コマ、管理シートなどの構成物のことです。

ゲームのルールを具体化していく過程で、新しいコンポーネントが必要になることがあります。


コンポーネントの選択方法

例えば、「50行動でゲームが終了する」というルールがあったとします。

この場合、現在何行動目なのかを管理する必要があります。

管理方法としては、行動するたびにコインを1枚ずつ積み上げる方法も考えられます。

一方、50個の枠を印刷したシートを用意し、行動するたびにコマを進める方法もあります。

どちらの方法でも行動数を管理することはできます。

しかし、どちらが適しているかは、ほかのゲームルールとの関係によって変わります。


例えば、ゲームの中盤や後半に大逆転のチャンスが用意されている場合はどうでしょうか。

参加者は、現在何行動目なのか、逆転のチャンスまであと何行動あるのかを知りたくなるはずです。

その場合、コインを積み上げる方法よりも、現在の進行状況が一目でわかる管理シートの方が適していると考えられます。

このように、コンポーネントの選択は単に使いやすさだけで決まるものではありません。

ゲームの進行方法、参加者に公開する情報、判断のタイミングなど、ほかのルールとの関係を考える必要があります。


また、道具を増やせば管理が便利になるとは限りません。


コンポーネントが増えることで、準備や片付けに時間がかかったり、参加者が扱うものが多くなったりする場合もあります。

そのため、必要な情報をどのように管理するかを考えながら、できる限りわかりやすい方法を選択します。

こうした問題は、実際にゲームを動かして初めて見つかることもあります。

その場で複数の解決方法を考え、ゲーム全体に適した方法を選ぶためには、制作経験やさまざまなゲームの仕組みに関する知識が役立ちます。


⑥ 新しいアイデアと基本ルールの整合性を確認する


テストプレイでは、お客様から新しいアイデアが生まれることがあります。

実際にゲームを体験することで、企画書を読んでいるだけでは思いつかなかった要望が出てくるためです。

追加ルールが基本ルールに矛盾してしまう例

例えば、すごろくをプレイしていて、少し物足りなさを感じたとします。


そのときに、「みんなで協力して取り組むミッションを追加してはどうか」という意見が出ることがあります。

協力ミッションは、参加者同士の交流を促したり、ゲームに新しい展開を生み出したりする方法として考えられます。

しかし、ここで確認しなければならないのが、ゲームの基本ルールとの関係です。

もし、そのすごろくが個人同士の競争を前提としたゲームであれば、協力することで相手の勝利を助けてしまう可能性があります。


自分が勝つことを目指しているのに、協力によって相手が有利になってしまうのです。

つまり、一見面白そうなアイデアでも、ゲームの基本的な仕組みと矛盾してしまう場合があります。

このようなとき、グラスルーツでは、まず現在のルールがどのような考え方で設計されているのかを説明します。

そのうえで、お客様が協力ミッションを追加したい理由を確認します。


参加者同士の会話を増やしたいのか、ゲームに変化をつけたいのか、全員で何かを達成する体験を加えたいのか。目的によって、適切な解決方法は変わります。

重要なのは、新しいアイデアをそのまま追加することでも、基本ルールに合わないからとすぐに却下することでもありません。

お客様が実現したいことを理解したうえで、ゲーム全体との整合性を保ちながら実現可能な方法を提案することです。

そのためには、さまざまなゲームの仕組みを知っていることや、過去の制作経験から得た解決方法の引き出しが重要になります。

経験があれば、その場で複数の方法を検討し、実現可能な選択肢を提示しやすくなります。


こうした対応力は、テストプレイの時間を有効に使い、制作をスムーズに進めるうえでも役立ちます。


3.対面テストプレイを重視する理由


グラスルーツが対面でのテストプレイを重視している理由は、単に実物の盤面やカードを確認できるからではありません。


実際に参加者がゲームを体験している様子を確認し、その場で意見を聞きながら改善できることが大きな理由です。

例えば、あるルールについて参加者が迷っている場合、説明文がわかりにくいのか、ルールそのものが複雑なのかを確認する必要があります。


また、参加者が楽しそうにしている場面や、逆に反応が少なくなる場面も、ゲームを改善するための手がかりになります。

対面であれば、こうした様子を直接確認できます。

さらに、お客様から改善案が出た場合、その場でルールを変更し、再びプレイすることもできます。新しいルールを試して問題があれば、もう一度変更する。

こうしたやり取りを繰り返しながら、お客様と一緒にゲームを完成させていきます。


ゲーム制作では、ルールが論理的に成立していることだけでなく、実際に遊んだときの感覚が重要です。

サイコロを振る楽しさ、カードをめくるときの期待感、参加者同士の会話、得点が変化したときの反応などは、実際にプレイすることで確認しやすくなります。

そのため、グラスルーツでは対面でのテストプレイを重要な制作工程と位置づけています。


4.ZoomとHTML試作品を使ったオンラインテスト

テストプレイHTML版

対面でのテストプレイに加えて、ZoomとHTMLで作成した試作品を使ったオンラインテストを行うこともあります。


HTML試作品とは、パソコンのブラウザ上でゲームの進行を再現できるようにしたものです。

例えば、すごろくの盤面やサイコロ、コマの移動などを画面上で確認できる形にすることで、実際の印刷物を用意する前でもゲームの進行を試すことができます。


オンラインテストで主に確認するのは、ルールが成立しているかどうかと、ゲームに必要な時間のみです。

ゲームの進行に大きな問題がないか、想定した時間内に終了するかなどを確認する際に活用します。一方、ルールをその場で変更しながら改善することや、実物の道具を使ったときの感覚を確認することには、対面テストの方が適しています。


特に、盤面の文字の読みやすさや、サイコロ・コマの使い勝手などは、実物を使って確認することが重要です。

そのため、オンラインテストだけでゲームの完成度を判断するのではなく、確認したい内容に応じてテスト方法を使い分けています。


5.お客様と一緒にゲームを完成させる


オリジナルゲーム制作では、お客様が最初から完成形を具体的にイメージできているとは限りません。


企画段階では「社員同士の交流を増やしたい」「会社の歴史を楽しく学んでほしい」といった目的が中心になることもあります。


その目的を実現するために、制作会社がルールやゲームの仕組みを提案します。

しかし、実際にプレイしてみると、お客様自身の考えが変わることもあります。


「この部分はもっと簡単にしたい」「このイベントは残したい」「ここでは参加者同士に話し合ってほしい」など、体験することで具体的な要望が見えてくるためです。

テストプレイは、こうした要望を確認する場でもあります。


制作会社が一方的に完成品を提供するのではなく、お客様と一緒にプレイし、意見を交わし、必要な改善を行う。

この工程を通じて、ゲームの目的やルールに対する認識をそろえていきます。

そして、お客様が納得できる形に仕上げていくことを大切にしています。


6.オリジナルすごろく・研修ゲームの制作をご検討の方へ


グラスルーツ株式会社では、企業向けのオリジナルすごろくやビジネスゲームの企画・制作を行っています。

採用活動、社内研修、社史の理解、啓発活動など、さまざまな目的に合わせてゲームを設計します。

制作では、企画やルール設計だけでなく、試作品の作成、テストプレイ、改善、デザイン、印刷まで対応しています。

特に、実際にプレイしながらルールを改善する工程を大切にしています。


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