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新人育成の完全ガイド|反応しない・判断ミス・放置まで全対応策

1 はじめに:新人育成は“個人の努力”ではなく“組織設計”である


新人が現場でつまずく背景は多岐にわたりますが、共通しているのは 「何を期待されているか」「どのように前に進むべきか」を明確に示されていない」ことも問題の一つです。

単なるスキル不足や性格の違いではなく、期待値・役割・コミュニケーション設計の不備も根本原因となることがあります。


たとえば「わかりました」と言う新人が実際には理解していないのは、理解のしていることの確認プロセスがないからです。また「反応がない」「返事がない」は、報連相のルールが暗黙になっており、新人が何をすれば良いかが明示されていないことと関連しています。もちろん、本人側の原因もありますが、組織の基本姿勢として組織が変わることで結果的に新人が変わることを前提に考えることが大切です。個人も対応し、組織も対応することで最も効率的で継続的な成長を支援できる仕組みになると考えています。

この記事は、ビジネスゲーム開発・販売、研修企画、漫画、アニメを企業に活かす取り組みをするグラスルーツ株式会社高橋が担当します。


2. 新人に起きやすい主な課題と原因

新人におきやすい行動課題
新人に起きやすい行動課題

以下に、新人に起きやすい行動課題を列挙し、それぞれの根本原因を体系化しています。


反応がない/返事をしない

【現象】

指示に対して返事がない

会話に反応しない

報告が遅い/返答がない


【原因】

何を聞かれているのか解釈できていない

「返事」の定義やタイミングが曖昧

コミュニケーション文化が未共有

報連相の仕組みが日常化されていない

【対応】

新人は「何をどう返事すべきか」を学んできません。社会人として「返事」は仕事の意思表示そのものですが、そのルールや期待値を共有する必要があります。



「わかった」と言うが行動が伴わない


【現象】

理解していないのに「わかりました」と答える

同じミスを繰り返す

指示を持ち帰って進められない


【原因】

理解したことを確認することをしていない


【対応】

「わかりました」と新人が答えるのは、コミュニケーションの表面だけをなぞってしまっていることが多いです。次にどのような行動を具体的にするかを確認して、表面的に終わらせないことが大切です。



勝手に判断してしまう


【現象】

相談なしに勝手に判断して進めてしまう

確認すべき場面で自分だけの判断を優先する


【原因】

判断基準や範囲が明示されていない

報連相の前提が共有されていない

相談行動の心理的安全性が低い


【対応】

新人が勝手判断してしまうのは、「相談してから進める」というルールが明文化・共有されていないために起こります。仕事の進め方をきちんと伝えることが大切です。


権利主張する


【現象】

ミスや齟齬が後になって発覚する

意見を伝える際に協調より自分の主張を優先しがち


【原因】

何を“相談すべき場面”とするかの基準が職場で明確に共有されていない

権限の範囲が曖昧で判断基準が個人の裁量になってしまっている


【対応】

自分の権利を主張しているが言われた仕事ができていない等、先輩上司から見ると自分のことばかりを優先しているように感じてしまいます。これらの対応には仕事の期待や役割をきちんと伝えることや、組織的に本人を観察することも重要です。



自分で調べずすぐに聞いてくる

【現象】

ちょっとした疑問でもすぐに先輩・上司に聞いてしまう

同じ質問を何度も繰り返して聞いてしまうケースがある


【原因】

自分で調べる・考える習慣・スキルが未形成

を質問すべきか、どう質問すべきか、どのタイミングで聞くべきかといったコミュニケーションの基礎がない


【対策】

まず、自分で調べてから人に聞くというプロセスをきちんと伝えることが大切です。


質問してこない

【現象】

何も聞いてこない/疑問点をいわない


【原因】

気遣いによって質問をしない

何がわからないかわからないため、聞けない

聞く癖がない


【対応】

質問の準備、質問の仕方、また質問しやすい体制をととのえる



やりたくない仕事を断る


【現象】

新人が仕事を 理由なく断る・拒否する。

断ることで他のメンバーに負担が偏り、職場の不協和が生じる。

やりたくない仕事を断った後に 代替案や意見が出ない。


【原因】

仕事の意味や価値が伝わっていない

好き嫌いのみで判断


【対応】

組織の仕事がチームで動いていることを理解することが大切です。そのうえで断ることが妥当かどうかをきちんと判断して伝える必要があります。


挨拶しない

【現象】

あさ、「おはようございます」と挨拶しない

帰るとき「お先に失礼します」がいえない


【原因】

挨拶する癖がなかったり、相手に聞こえるように伝える習慣がない

周囲に気を遣っていえない


【対応】

挨拶することの重要性の理解や、挨拶をする訓練も必要です。



メモをとらない


【現象】

いわれたことのメモをとらない

メモをとろうとしてもうまくとれない

メモをとっても、頭に入ってこない


【原因】

相手の期待を把握できていない

メモのとり方、重要性がわからない

メモを代替する方法をしらない


【対応】

新人がメモをとるには、メモの必要を認識し、メモの取り方を覚えることが大切です。



納期に間に合わない


【現象】

聞いた内容をそのまま持ち帰っても期限通りに終わらない

納期遅れを予測できない


【原因】

自分で仕事の見積りをしない

期待値(品質・納期・範囲)のすり合わせがない

作業系とアイディア系の仕事の区別ができていない


【対応】

新人はまず「この仕事が自分にできるか」を考える必要があります。単なる5W1Hの確認ではなく、「自分の能力・経験で納期までにどこまでできるか」を言語化し、上司と合意するプロセスを設計することが必要です。


暇になる/放置される


【現象】

指示がないと手が止まる

相手が忙しいと放置される


【原因】

1日の業務予定・時間割がない

手が空いた時のタスクリストが未整備

教える側が自分の仕事で精一杯


【対応】

新人の1日の動きを予め設計し、手が空いたときの行動を提示することが新人支援のスタートです。任せっぱなしではなく、予備作業リスト(掃除・資料整理・撮影・電話対応など)を用意する仕組みが必要になります。


理不尽に感じる


【現象】

指示が曖昧で理不尽に感じる

上司の機嫌で対応が変わる


【原因】

価値観・行動規範・判断基準が共有されていない

理想と現実のギャップを説明する場がない

感情と論理の切り分けができていない


【対応】

会社ではいつも全てが合理的に行われているとは限りません。立場が異なれば考え方も異なります。このような多面的な考え方を伝えていく必要があります。


キャパオーバーになる


【現象】

仕事に追われてパンク状態になる

相談が遅れて大きなミスにつながる


【原因】

目標・優先順位・相談プロセスが未整備

チームとしての支援する仕組みがない


【対応】

新人がキャパオーバーにならないようにするには、自分自身がきちんと仕事の管理をできるようになることや、周囲の人が気にかけサポートすることが大切です。


3. 個人(新人)ができること — 実践アクション

新人本人ができること

ここでは新人自身がすぐに実践できる行動習慣をまとめます。


1) 指示を言語化する


受け取った指示をそのまま進めるのではなく、**自分の言葉で言い直す**ことで、理解のズレを防ぎます。

例:「この仕事は〜の目的で、〜までに終わらせるためにこう進めます」



2) 返事のルールを確立する


新人は「返すべきタイミング」と「返す内容」を明確にする必要があります。

最低限の返す内容の例:

「はい、理解しました」

「この部分を確認させてください」

「今の進捗は6割程度です」

これらを習慣化することで反応がない問題は大きく改善します。


3) 自分で仕事の見積りを出す


仕事を受けたときに、まず「どれくらいできそうか」を**%で表現する習慣**をつけます。

例:「このタスクは80%で進められるので、納期は〜にします」


4) 小さな成功体験を増やす


新人はミスを恐れず、小さな仕事を何度も成功させることで自信をつけられます。失敗は振り返りの材料として扱い、次につなげる文化を育てます。



4. 上司・先輩が新人にすべき支援

上司先輩がすべき支援

新人支援は教えることだけではなく、成長する環境を設計すること大切です。


1) 期待値・判断基準を明示する


指示の背景、求められる品質、判断の境界を明確に言葉で伝えます。

例:


「どこまで自分で判断していいか?」

「相談すべきタイミングは?」

を具体的に示します。



2) 報連相の設計


報連相をただ説明するのではなく、実際に練習する場 を設定します。

例:


確認ゲーム

報告テンプレート

振り返りセッション


新人は報連相の”ルール化された体験”を通じて身につけます。


3) 振り返りの仕組み


定期的な振り返りを行うます(週次・月次)。


何ができたか

どこでつまずいたか

次にどうするか

を言語化することで成長が可視化されます。


4) 小さな仕事から大きな仕事へ


新人には、小さくて完遂できる仕事 から 他者と協力する業務 、そして企画的な仕事という段階的な仕事の与え方が効果的です。


5. 組織としてつくる仕組み

組織として仕組み化する

新人育成を現場任せにしてはいけません。組織として仕組み化することで再現性と質を担保します。


1) 組織や職場環境にいち早くなれるためのサポートを考える

仕事の役割・期待値・優先事項・成果基準・判断ルールを体系化します。


2) ナレッジベースの整備

新人が自分で調べられるよう、手順書・報連相ガイドを整備し、アクセスしやすくします。


3) 振り返り評価の推進

30日・60日・90日と段階的に話を聞くを設け、フィードバックする習慣を組織的に行います。


4) 文化・価値観の共有

新人は会社の価値観・判断基準・成功体験を知らないため、チームワーク・協力・過去の失敗・成功事例を共有することで、文化や価値観を感じ取ることがでいます。



まとめ:育成は“仕組み×人×文化”で成功する


新人育成は単なる「教えること」ではなく、仕組みづくり・行動設計・文化づくり の統合プロジェクトです。

反応・報連相・判断・納期・理不尽・放置といった個別の課題は、すべてこの俯瞰した枠組みで見ることで解決策が一貫した方向にまとまります。


新人が戦力化し、離職率が減り、チーム全体の生産性が上がる。

それを実現するのが、このガイドの目的です。ぜひ現場で活用してください。


グラスルーツ(株)ではこれらの問題に、ビジネゲームや漫画などの具体的なゲーミフィケーションツールを活用し、更に短期で成長を促す仕組みを提供しています。


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